本、映画等のレビューブログです。
ライトノベルから、歴史小説、自己啓発に会計学の専門書、そしてマンガまで、ごった煮で読んでいます。
Calendar
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

NewEntry
Comment
Category
Archives
Links
        にほんブログ村 本ブログへ
Profile
Mobile
qrcode
Other


はじめまして。

電車の中では、難しい本、知識を得たいために読む本。
夜寝る前は、軽く読める小説。
と決めて、2,3冊を同時進行で読んでいます。
そのため、時系列に並べるとジャンルがごちゃごちゃです^ω^;
映画では、ヨーロッパのものと日本のものが好きです。

目次から、カテゴリ別の一覧が見られるようになっています。

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - |
悪童日記

評価:
アゴタ クリストフ
早川書房
¥ 651
(2001-05)
コメント:圧倒する文章

☆オススメ☆

最近で一番の衝撃。
歴史とか、真実とかより、文章に圧倒されてしまう。
飾り気のない文章でここまで人を魅了できるのってすごいと思う。
東欧が気になり始めたきっかけです。

☆あらすじ☆

戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。

☆好きなフレーズ☆

帰路、ぼくらは道端に生い茂る草むらの中に、林檎とビスケットとチョコレートと硬貨を投げ捨てる。髪に受けた愛撫だけは、捨てることができない。

ぼくらは言う。「私の愛しい子!最愛の子!大好きよ…けっして離れないわ…かげがえのない私の子…永遠に…私の人生すべて…」いく度も繰り返されて、言葉は少しずつ意味を失い、言葉のもたらす痛みもやわらぐ。

☆感想☆
ここ数年で一番の衝撃を受けたと思う。
それは、内容のショッキングさのせいかもしれない。
「ぼくら」は、疎開してきた祖母の家で、凄まじい経験をする。

>死、安楽死、性行為、孤独、労働、貧富、飢え、あるいはまたエゴイスム、サディスム、いじめ、暴力、悪意、さらには戦争、占領、民族差別、強制収容、計画的集団殺戮など、普遍的なものであれ、歴史的色彩の濃いものであれ、シリアスな問題が物語の随所に仕込まれている。(訳者、堀茂樹による解説より)

でも、そのことに悲しむとかショックを受ける暇は与えられない。
なぜなら、彼らがそれ以上のことをするから。
彼らはなにものにも負けない。
むしろ、自分たちからその苦難を乗り越えるための訓練をする。

この話で面白いところは、だからって、この双子に同情とか共感しないところ。
なぜなら、文体が独特だから。
この話では、国も村も、人すら固有名詞が出てこない。
ぼくらは自分たちの気持ちを語ることをしない。
彼らに言わせると、

>感情を定義する言葉は非常に漠然としている。その種の言葉の使用は避け、物象や人間や自分自身の描写、つまり事実の忠実な描写だけにとどめたほうがよい。

そのせいで、私たちは彼らの日記を盗み見る格好で、ただ客観的に眺めてることしかできない。

こんな文章ありなのか!って、物語の流れよりも文章のすごさにまず驚いた。
そして、物語が、明らかに第二次世界大戦中のハンガリーのことであると知って(解説読まないと詳しいことは分からなかった。)自分がそのあたりのことを全然知らないってことが情けなくなったのと、こんな作家を生む土地ってどんなところだろうって思ったのがきっかけで、東欧・中欧への興味を持った。

この悪童日記の続きが、ふたりの証拠。
これはこれで違う衝撃。
| 東欧 | 05:27 | comments(0) |
スポンサーサイト
| - | 05:27 | - |









http://rinnu13.jugem.jp/trackback/17